金属床義歯
主要部分を薄くて強い金属で精密に作製した入れ歯で、保険で作製したプラスチック義歯に比べて以下4つの利点があります。
❶しっかり噛める
プラスチック義歯は強く噛むとたわんでしまいます。
さらに長時間の使用により少しずつ変形し、徐々に噛みにくくなってきます。
金属床義歯ならたわみや変形がほとんどないので、長期間しっかりと安定した噛み心地を維持できます。
❷違和感が少ない
プラスチック義歯は強度を保つために、厚く製作する必要があります。
また入れ歯の歯の部分をつなぐ金属が厚くなり、お口に合わせて精密に作製しにくく、食べ物がつまりやすくなります。
これが大きな違和感の原因になります。
金属床義歯なら、薄くて丈夫な入れ歯を作れるので違和感を最小限度にすることが可能になるのです。
❸おいしく食べられる
上顎を覆う入れ歯の場合、プラスチック義歯では温かいものや冷たいものを食べても熱を感じにくくなります。
たとえば、温かいお味噌汁を飲んでもあまり感じることができません。
金属床義歯なら熱の伝導に優れているので、食べ物の本来の温かさや冷たさをしっかり感じることができ、おいしく食べられます。
❹残った歯が長持ち
部分入れ歯の場合、プラスチック義歯ではたわみやすく、残っている歯を揺らし傷めることがあります。
金属床義歯なら、たわみにくくしっかりしているので、残っている歯に負担がかからず長持ちさせることができます。
金属床義歯に変更すると
上顎プラスチック義歯 |
上顎金属床義歯 |
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厚く、精密に作製しにくい |
薄く、精密に作製可能 |
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食べ物が詰まりやすい。 |
食べ物が詰まりにくい。 |
下顎プラスチック義歯 |
下顎金属床義歯 |
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厚く、精密に作製しにくい |
薄く、精密に作製可能 |
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食べ物が詰まりやすい。 |
食べ物が詰まりにくい。 |
アタッチメント義歯
かぶせものに付いたアタッチメントに、義歯に付いたアタッチメントで強固に固定することができる義歯です。
①歯にかける金具が全く目立たない
②見た目が自然で目立たない
③装着時の違和感が非常に少ない
④しっかり強く噛める
⑤食べ物がつまらない
⑥話すときにも違和感がなく、話しやすい
アタッチメントの付いたかぶせものを新たに作製して装着する必要がある
①義歯を知られたくない
②金具が見えないようにしたい
③現在の義歯が大きく、違和感をなくしたい
④食べ物がつまるのを改善したい
⑤硬いものもおいしく食べたい
⑥話しにくいのをなくしたい
アタッチメント義歯に変更すると
プラスチック義歯(保険の義歯) |
アタッチメント義歯 |
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金属が見えてしまう |
金属が全く見えない |
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歯を掴んでいるだけなのであまり強く固定できない |
アタッチメントで強く固定できる |
プラスチック義歯(保険の義歯) |
アタッチメント義歯 |
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金属の下に食べ物が詰まりやすい |
金属がいらないので食べ物が詰まらない |
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つなぎの金具の下に食べ物が詰まりやすい。 |
つなぎの金具がいらないので食べ物が詰まらない。 |
[治療例]
右下に義歯が必要な状態 | ||
プラスチック義歯(保険義歯)が装着されている | ||
左図の歯にかける金具や右図のつなぎの金具がいらなくなる |
磁製アタッチメント
虫歯が進行して根だけになった歯根に磁石によく引っ付く金属(キーパー)で覆い、義歯の方に磁製アタッチメント(磁石)を埋め込み、両方が強く引っ付くようにした装置です。
プラスチック義歯、金属床義歯のどちらにでも使用でき、総入れ歯、部分入れ歯に関係なく吸着性・安定性が向上し、食べ物がつまりにくく、しっかり噛めます。
保険の場合でも、歯根で金属で覆えますが、義歯には磁石は使用できません。
①金属の金具がないので、見た目がとても自然です
②強い磁石の力で義歯と歯をくっつけるので、ピッタリと合います
③噛んだ感触が残した歯に伝わるので、噛み応えがよくわかりおいしく食事ができます
④歯をできるだけ保存する治療です
金属床義歯、アタッチメント義歯、磁製アタッチメントを製作する際の注意事項
①健康保険適用外のため、自費治療になります(税別)
→金属床義歯260,000円、アタッチメント義歯340,000円、磁製アタッチメント50,000円
②医療費控除の対象になります